上海市内の、”上海民族楽器一廠”へ

当店で扱っている中国楽器、二胡。かねてからどの様な所で製造されているか、製造工程等見学をしてみたく、中国工場にお伺いしました。
まず、お伺いしたのは、中国最大・最古の民族楽器会社、”上海民族楽器一廠”です。 image001.jpg

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中国最古・最大の楽器メーカー。

二胡以外にも、様々な民族楽器を製造、販売しています。このメーカーで製造している二胡ブランド「敦煌牌」の工場は、町の外れにあります。残念ながら、工場を撮影させて頂く事は出来ませんでしたが、工程を見る事が出来、二胡を選ぶ際のポイントも伺う事が出来ました。
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二胡の選び方(蛇皮の見方)

3点、写真撮影させて頂きました。さて、どれが一番良い二胡に見えますか?
(答えは、文末にて)

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A

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B

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C

ヒント:蛇皮は『目が均一で四角い』『目が大きい』『艶がある』ものが良いです。
蛇の尾に近い方が、鱗のお目が細かくなります。お腹側は皮が薄く、背中のほうが厚く一番良い、とされます。
蛇の年齢も関係し、成長すると目が大きくなります。

木材について

もう一つの音を決めるポイント、木材。ここで高音の響きが決まるそうです。
各工房では、価格の高い二胡は、古く、密度の高い木を使っている、との事です。

軸について

金属のギヤ式のものは微調整が簡単です。しかし音が狂いやすい。
木材のものは微調整が難しいが、音が狂いにくいとのこと。
金属のものは壊れやすいこともあるようです。

産地について

大きく分けて、蘇州・上海・北京があります。
ネットで良く、どこどこの産地は土産物用で・・・などの記述も見かけますが、今回見比べた結果、どの産地も”良い物は良い、良い物は高い”という印象です。
ただ、北京二胡は、寒冷地である分、皮の貼り方等も違ってくる様です。

『沈正国』氏の工房見学

小さな工房も見学したく、沈正国氏の工房へ。こちらは撮影可でしたので、様子をお伝えします。
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マンションの一室です。ごく小さな工房ですが、非常に丁寧な手作業で作られて行きます。ここでは皮を貼る以外の工程をすべて作ります。

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職人技の手作業。

本体と台座の部分の接合工程です。とても時間をかけて、丁寧に調整、接合を行なっていました。

皮以外をこの工房で作り、『王根興』氏の元に運ばれます。王根興氏が皮を張り、名入れをして販売します。50万~100万はする二胡に見合った、非常に丁寧な作りだと感じました。

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竿の加工前の状態。

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加工後の竿です。丁寧に時間をかけて磨かれ、お馴染みの竿先に。

二胡の日本国内への持込み・注意点

所定の申請・書類が必要になります。

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今回は、良さそうな物を選んで2本持ち帰りました。
二胡を中国から日本国内へ輸入するには、申請が必要です。

注:二胡に使用されるニシキヘビの皮はワシントン条約で日本への持ち込みが制限されています。中国国外に持ち出すには「CITES輸出証明書」を取得する必要があります。

必要な書類

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1・出許可申請表
2・申請書
3・ 二胡購入時の領収書及びコピー1部
4・パスポート原本及びコピー1部
5・収蔵証及びコピー1部
6・二胡本体*申請は代理人の申請も可能


申請にあたっては、中国語が出来ないと難しいと感じました。後、上記2工場以外にも二胡が売られている所を見て回りましたが、いわゆる中国国内で土産物用に売られている二胡は、正直な所、楽器としてのレベルはいま一つの様に感じます。また、上記の手続きをクリアしないと、ニシキヘビの持込みは難しいので、二胡を購入するには、信頼のおけるお店で、輸入された確かな物をお選び頂くのが、良い様に感じます。

見学を終えて

今回の二胡工場、販売店見学では、実際に二胡を作っている工場や工房を見て、どのような工具・器具を使って製作されているのか実際に目で見ることが出来ました。

また、中国の文化にも触れることが出来、どのような人たちが作っているのかを見られたのも勉強になりました。

当店には、沢山の方が二胡教室に通って下さっています。その方々に、少しでも良い二胡を選んでお届け出来る様、更に勉強を重ねて行きたいと思います。

更に、今後オンラインショップでも二胡を販売していきたいと思います。
二胡教室でも生徒さんにお勧め出来る様な品を選んで、信用の出来る商品を販売していきたいと思っています。


クイズの答え:一番良い二胡は、Aの二胡でした。